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ニュースレター「アミューズメント最前線」

パチンコホールの経営改善を得意とする長尾経営事務所のニュースレターの一部を公開します。

会員募集をやろう「会員募集が経営改善の起爆剤」 2010年4月号 
先月号では借入金のリスケジュール(返済条件変更)を行い、資金繰りを改善した上で経営を立て直す事が可能であるという事をご紹介させていただきました。

資金繰りにはある程度の余裕があって初めてそのホールに見合った適正な利益率での営業や販促活動を行う事ができ、人材教育にも踏み込めるので経営を見直すのにはリスケジュールは効果的です。

ですが多くの中小ホールが厳しい資金繰りを強いられ、会社が目指す経営、営業ができていないのが現状ではないでしょうか。

現金商売であるパチンコ業で資金繰りが厳しいと、
適正な利益率の営業ができない

客離れが加速

売上の低下

・・・

と負のスパイラルに陥ってしまうのがパターンです。

このようなスパイラルを断ち切るにはどうしたら良いのかという事を

「今回は現場でできる」

という視点で考察していきたいと思います。

私は今までにパチンコホールの経営支援を数多くさせていただきました。

その中でも稼働が落ち始めて数年が経過し、今ではアウトが数千というケースでは本当にエネルギーも時間もかかるということが実感です。

ですが資金繰りに厳しいホールにとって時間をかける事は許されません。

よって複数の事項を同時進行させなければなりません。

中にはすぐに結果が出る事項もありますし、今すぐ始めても効果がでるのは1年後というようなこともあります。

優先順位やパワーバランスはもちろんありますが比較的短期間で収益体質にするには基本的には全ての事項を同時進行で行うというのが私のスタンスです。

その中でも私が是非すぐに始めていただきたい事があります。

それは「会員募集」です。

会員募集をご提案すると99%の方はこう言います。

「もうやっていますよ!」って。

いえいえ、私がご提案しているのは「徹底してやってください!」という事です。

会員数を増加させる事は短期的にも長期的にも欠かせない経営資源になるのです。

以前に業界のコンサルの方とお話しさせていただいた時にショッキングな事を聞かされました。

それは「自社の台数の5倍!?(スイマセン、正確な数字忘れてしまいました)の数が会員数の業界平均ですよ。」というものでした。

私はビックリして「そのデータ間違っていませんか?」と失礼にも行ってしまいました。

300台なら1500人、400台なら2000人ですか。

商圏も規模も様々なので一概に多い少ないの判断はできないのは百も承知です。

ですが敢えて言います。

「それは少ない!」

私は台数の何倍なら多いだろうという考え方は今までした事がないのですが、支援させていただいたホールの中で、最も熱心に会員募集に取り組んでいただいたホールでは台数350台ほどで会員数8000人超です。

これは常にリストクリーニング(DMを送ったが住所不明などで返送されてきた場合はリストを削除する)を行っているので正真正銘の有効会員数です。

会員の3%つまり100人に3人が来店すれば240人になり稼働は約7割になります。

支援前は700〜800人程度の会員数だったのが約1年で4、500人程になりました。

入会勧誘のトークマニュアルや基本方針の作成はもちろん、何よりも大事なのは「継続して行える仕組み」を構築する事です。

売上や粗利で予算管理を行うと同様に新規入会数も予算化し責任者も据えました。

当然スタッフには相応の環境を与える必要があります。

例えば入会用紙を記入するブースや入会者に対しての粗品の用意などです。

また獲得数に応じた昇給やインセンティブの制度も導入し、最も貢献したスタッフには朝礼で表彰され社内報にも取り上げられます。

1年目でそこまで構築させていただいたのですが、驚く事にそのホールは士気が下がる事無く継続され、現在8000人を超えるに至りました。

ホールを巡回する最中にも見覚えのないお客様には声をかけ、入会する場合は他のスタッフがそのコースをフォローしなければいけないというルールまで自然とできました。

これはもう文化です。

今では地域ダントツの稼働を誇るそのホールは会員によって支えられています。

この事例が現場でできる経営改善のご参考になれば何よりです。

会員募集をやろう「会員募集が経営改善の起爆剤」 2010年4月号 「完」

資金不足解消 2010年3月号

 昨年の12月に中小企業金融円滑化法案が可決されました。

いわゆる亀井さんのモラトリアム法案です。

中小企業の資金繰りを助けるための法案ですが、私もコンサルティングを行っている中でリスケ(リスケジュールの略で金融機関に借入金の返済条件を変更してもらうこと)のハードルが下がった、世論が後押ししてリスケ交渉を行いやすくなったと実感しております。

パチンコ業界も他の業界と同じく資金繰りに苦労されているホールが非常に多いです。

集客ができない上に新台のライフサイクルが非常に短く、次から次へと導入するためには手形を発行し、なんとかつないでいるがいつ回らなくなるか分からないというケースが多いのが現状です。

私は高コスト経営からの脱却についての経営支援を行っていますが、それでもいくらかの元手は必要になりますし、1カ月や2カ月でV字回復などもできません。

ですが実際は資金繰りに関してご相談に来られる場合はすでに資金ショートまでギリギリのラインで来られる方が圧倒的に多いので次の一手を打つ余裕もないという事態になっています。

これは総じて"資金繰りの管理を行っていないために"起こる現象です。

資金繰りの管理を行っていれば危なくなる前にアラート(警告)機能が働き、時間に余裕を持って対策を講じることができます。

資金繰り管理をするためには前期の実績を基に向こう1年間の資金の出入りを予測し予算化した上で、月次の試算表と照らし合わせて資金繰り表を作成します。

これを行うという事は粗利に主眼を置いた経営からキャッシュフロー主体の経営にシフトさせるという事を意味します。

経営者様ご自身でそこまでやられるのは少し難しいので我々のような外部コンサルタントにご相談いただければと思います。

もうすでに急を要しているホール様、来月には資金がショートする、手形が落ちなくなるというケースでは「今から資金繰りの管理を強化しよう」などと言っている時間はありません。早急にリスケを検討するべきだと思います。

リスケには

①借入金を一本化する

②元本返済を減額またはストップさせる

という2パターンがあります。

私は後者の元本返済をストップさせる事を推奨しております。

リスケはもちろんデメリットもあります。金融機関内での格付けが下がり、新規融資ができなくなること、金利が上がる事などがその代表例です。

ですがリスケを成功させればホールを再生できる可能性が残るわけです。

中小企業金融円滑化法案が可決され、世論の後押しがある今こそ絶好のタイミングと言えます。

借入依存度の高いパチンコ業界には負担の軽減度が大きいと思います。

リスケを行う事はもちろん褒められたことではありません。

契約違反と言えば契約違反です。

しかし私は返済を黙って滞納する事こそ契約違反であり、リスケは「正当な商い上での交渉」と考えています。なのである意味"堂々"としていればよいのです。

ではリスケを行うのに必要な準備をしましょう。

リスケには最低3つの事が必要です。

それは

「事業計画書」
「資金繰り表」
「経営者様様の熱意と誠意」

です。

新規融資の申し込みでもよくあるのですが[手ぶら]でいく経営者様がいらっしゃいます。

そして100%に近い確率で徒労に終わります。

金融機関の担当者は新規融資にしろリスケにしろ、上司に決済を求めなければなりません。

その際に[手ぶら]で行けば間違いなく怒られます。

特にリスケでは

「今はこういう状況なので返せません」「1年後にはこうなりますので返せます」

といった根拠が必要になります。

その根拠を文面と数値で示したものが事業計画書であり資金繰り表です。

それを熱意と誠意をもって説明する事が必要です。

決して開き直ったり、感情的になってはいけません。

資金不足解消 2010年3月号「完」